キクモ(2023/10、丹波地方)

探している花が見つからず、駐車地に向かって田園地帯を歩いていると、放棄水田がありました。登山靴を履いていたこともあり、あまり躊躇せずに少し足を踏み入れると、普段見ることのない植物がありました。キクモです。

 

【キクモ】(ゴマノハグサ科シソクサ属)

 

花はほぼ真上に向いていますが、何か形が崩れているような… と思って調べると、合弁花は上唇と下唇があって形が違うとのこと。たしかに内側に一部だけ毛が生えていいて、それが下唇ということですね。考えたら、ゴマノハグサ科なので、同じ科で知っている他の種もそんな構造か。

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このキクモというのは抽水状態でも普通に生育するようですが、抽水状態で付ける葉は形状が異なり、針のような葉が放射状に付くようで、それも見てみたいものです。

 


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その放棄水田にはタデの仲間やイヌノヒゲの仲間も見えたのですが、移動しようとすると… まずい、泥濘が少し深くなて、靴が抜けない… 冷静に藻掻いて、何とか被害なく脱出できましたが、日の傾いた放棄水田で、危うく泥人形になるところでした。仕方なく、他の植物の観察は諦め、泥だらけの靴にて車に戻る羽目になりました(靴の中は被害なし)。