タチシオデ(2021/5)

タチシオデの花が咲いていました。登山道沿いでしたが、他の植物に絡んでいて自分では気付けず、先行者の方のお陰です。

 

シオデやタチシオデはサルトリイバラ科シオデ属。サルトリイバラの仲間、確かに多数の花が放射状に集まって花序が球状になる点も似ていますね。

 

こちらはタチシオデ。シオデとの違いは、花被片が反り返らない点と、花期が早く5月頃に咲く点が分かりやすいようです。

 

タチシオデ

なかなかピントの合った画像にならず、ボツ画像を量産しました。雌雄異株で、これは雄花ですね。近くに雌花は見つからず。
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こちらが葉です。
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交雑スミレ?(2021/5)

交雑スミレではないかと思うのですが、ちょっと変わったスミレを見つけたので載せておきます。

 

基本的にはオオタチツボスミレが片親に入っていると思いますが…。違うかな?唇弁の紫状が目立っています。

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オオタチツボスミレの距は白のはずですが、花弁と同じく薄紫で、形もちょっと変わっています。
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近くで見たスミレは、タチツボスミレ、ニョイスミレ、アオイスミレなので、まずはそれらが候補ですね。はたまた別のスミレが関係しているのか…

 

近くにあったアオイスミレの葉

花は完全に終わっています。
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ドロニガナ(2021/4)

ニガナはどこにでも生えているような植物ですが、紀伊半島にはドロニガナという固有種が咲くといいます。

 

人気のない川原で、結構あっさりと見つけることができました。

 

ドロニガナ

大水の時には冠水するような岩に自生しています。ドロは熊野川の支流にある瀞峡(どろきょう)に由来するとのことです。2021年の環境省カテゴリで絶滅危惧Ⅱ類に指定されていますが、現地には多数生えていました。

 

 

花だけ見ても、ただのニガナとの違いはないそうです。
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岩の隙間に根を張っています。
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一つの個体に多数の花が付いていますが、花は同時には咲かないようです。
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ドロニガナの一番の特徴は、このロゼット状の根生葉とのことです。びっしり生えていますね。
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自然の造形、ポットホール
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紫褐色のムロウテンナンショウ?(2021/5)

山を歩いていて見つけたテンナンショウ、よく見るのはムロウテンナンショウ、コウライテンナンショウ、キシダマムシグサあたりですが、今回見たのは何でしょう?

 

付属体が長く、先端が少し膨らんで曲がるのはムロウテンナンショウの特徴ですが、今まで見たムロウテンナンショウの仏炎苞は全て明るい緑。今回のは紫褐色です。これもムロウテンナンショウなのでしょうか。このエリアで見たのは皆同様の色をしていました。

 

これです。
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仏炎包は紫褐色で、付属体は仏炎苞に当たって曲がっています。
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別の株です。
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同定できませんが、こういうのもあるというのも面白いですね。

 

トリガタハンショウヅル(2021/5)

昨年はほぼ終わりのトリガタハンショウヅルの花を見つけ、今年に期待していました。

今年は開花が早そうだとGWに勇んで出動したものの蕾の確認に終わったので、タイミングをはかってもう一度見に行きました。

 

2週間程度前の様子。このときは蕾でした。
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そして、今日は咲いていました!
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気付くと虫が訪花していました。
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もう1ヶ所、ありました。

 

こっちの方が形が整っています。さっきのよりも花弁、じゃなくて萼片、の先端が尖っていますね。
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ちょっと高いところなので手を伸ばして撮影!うまく撮れたかな。
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萼片の表面は、よく見ると複雑な凹凸がありますね。
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種名にあるトリガタの由来は、何か形状に関するものに違いないと勝手に思い込んでいましたが、牧野富太郎が高知の鳥形山でタイプ標本を採取したことによるそうです。

コトウカンアオイ(2021/5)

5月上旬、まだちょっと時期が早いかな~と思いながらも、コトウカンアオイの自生地に行ってみると、既に咲いている個体、咲きかけの個体を観察することができました。

 

コトウカンアオイ

咲いていました!

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スズカカンアオイと違い、葉脈の凹みは目立ちません。
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こちらは開花途中のようです。
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光を浴びて。
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萼筒内部がうまく撮せました。
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葉の傘の下に隠れるように咲いています。
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春先に訪れた時には葉が減っている気がしたので心配していましたが、蕾はもっとあったので、これなら心配無いかもしれません。

 

ヒメアギスミレ(2021/4)

なかなかきれいな時期に見ることができていませんでしたが、今年は良い時期だったかな?

 

ヒメアギスミレは、湿地や湿潤な場所に生育する、ニョイスミレの変種です。葉の形がブーメラン?のように伸びる点でアギスミレと似ていますが、葉の大きさが2cm以下で小さいです。愛知県以西に自生するとのこと。

 

 

ヒメアギスミレ

小さな流れの直ぐ横にありました。足下が完全に濡れているため、膝をつくことは困難です。
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距は短いです。
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葉が、ブーメラン型というよりはC型ですかね。

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流れから少し離れた場所にも見つけました。

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