イワナンテン(2021/7)

イワナンテン(岩南天)も、南紀で意図せず見つけた花です。

 

歩いていた未舗装林道沿いの岩がちな斜面、視界に入った白いものを確認すると、色、形がホウチャクソウに似た花がありました。過去に少し調べたことがあったので、きっとイワナンテンだろうと思って撮影しました。

 

イワナンテン(ツツジイワナンテン属)f:id:koma26:20210809071744j:image

 

記憶には残っていなかったのですが、改めてネット情報で確認すると、ツツジ科なのですね。確かに、ネジキとかの花を大きくして変形するとこんな感じになりそうだと思って納得できました。

 

こちらは蕾も含めて花が2つ。
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葉は他にも沢山ありましたが、花も蕾も無い個体がほとんどでした。ネットにはもっと沢山花のついた画像があり、ちょっとだけ悔しいです。ちなみに、イワナンテンを検索すると、ヒットするのは多くがセイヨウイワナンテンで、危うく勘違いするところでした。

 

花の中も撮してみます。


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アップです。花柱の基部に針のようなものが多数ありますね。
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今回の南紀では、本命の花は見ることができなかったのですが、シチョウゲとイワナンテンとの出会いをお土産にすることができました。

シチョウゲ(2021/7)

南紀の岸壁にて、シチョウゲ(紫丁花)を初めて見ました。

 

シチョウゲ(アカネ科シチョウゲ属)

紀伊半島南部、兵庫、四国に自生するようです。花期は7~9月とのことなので、もうしばらく見ることができます。
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午後、陽が傾く頃には花が閉じていくようで、帰りには一部の花はしぼみかけていました。

 


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今回、目的は別にあったのですが、何か面白い植物が咲いていないかと道路脇に車を停めて見回っていたら、ラッキーなことに見つけることができました。忘れかけていたものの、シチョウゲも一度見たいと思っていた花です。日中の日差しと気温は辛いものがありますが、川沿いの景色は涼しげで心癒されました。

 

 

タチカモメヅル(2021/8)

昨年知ったタチカモメヅルの自生地に、咲き始めの個体があることを期待して行ってみました。

 

そこまでの酷暑の道には、ヤマノイモ、キキョウ、ヘクソカズラ、アオツヅラフジなどが咲いていました。

 

ヤマノイモ(雄花)

雄花は花序が上に向かって伸びます。
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キキョウ
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ヘクソカズラ(別名サオトメカズラ、またはヤイトバナ)

独特の臭いを発することによるネーミングですが、カモメヅルの仲間とも似た対生の葉を付け、どこにでもあるので紛らわしいという印象が強いです。
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ヤマノイモ(雌花)

下に向いた花序、あれは雌花ですね。
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雄花ばかり目にしますが、雌花は少ないのでしょうか?
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そして、とある木の枝には…

 

カブトムシ(雌)がいました!写真だけでそっとしておきましたが、小さい頃は夏は毎朝のように早起きしてカブトやクワガタを捕りに行ったものです。懐かしくなりました。
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そして本命のタチカモメヅルですが、昨年見つけていた場所に特徴的な葉がありましたが、写真のように先が白い塊になっているものがいくつもあって、これだと花が咲かないのかも…

 

タチカモメヅルの葉
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新芽の部分が白っぽい塊に…
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後で調べたところ、アブラムシの仲間が虫えい(ちゅうえい、ゴール)を作る可能性があるようです。それですかね。

 

付近を探し続けると、わずかに蕾と、さらに僅かに開花しているものがありました。

 

咲き始めの蕾
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咲いているのがありました♪

結局、これだけ。
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外側には、咲き始めの光沢がありました。
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虫えいは別としても、全体的に昨年より数が少なかったです。単なる見逃しの可能性もあるので、また観察しに来たいと思います。

 

コイケマ(2021/7)

林道を歩いていたらチラッと見えた花。この時期だとオニドコロなどヤマノイモ系があちこちで繁茂していますが、花の様子がちょっと違うような…

 

近づいて観察すると、予想外のコイケマ?イケマかとも思いましたが、花柄が短く葉柄と同じくらいである点、どの花も蕾のように開いていない点などから推測。次の週末にも再度確認し、やはりコイケマだろうと思います。

 

コイケマ

葉の間から花序が顔を出しています。
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この場所は滋賀県RDBでは情報不足となっています。
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花のアップです。下部の花はちょっとだけ開いた花冠の間から蕊柱が見えています。
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葉も入るように。
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葉の基部の湾入はイケマより深いそうです。
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実が成っていました。花のサイズは6~7ミリですが、写っている大きい方の実は6センチくらいあるかな?
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暑くて涼しいアルプスでも歩きたくなりますが、そうでなくてもこの時期だからこそ出会える花がありますね。

 

ニガカシュウ(2021/7)

真夏の炎天下の午後、ニガカシュウの探索に出発。日差しが強く、日陰の無い道に沿って歩くのは辛かったですが、見つけて観察することができました。

 

ようやく見つけたこの葉はニガカシュウに違いありません。逆光で葉脈がくっきり映っています。
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早速、ムカゴがありました。ムカゴの表面に突起があるのはニガカシュウの特徴のようです。
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ムカゴはいくつもありますが、花らしきものが見当たりません。花付きが悪いのでしょうか…
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いろいろ探すと、近寄れないところに花序を見つけました。まだ蕾のようです。
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さらに先に進んだ先の株で、近寄れる場所に花が少し咲いていました。これは雄花のようです。

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ムカゴと花。花は紫色ですね。
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白い花もありました。オニドコロの花は黄緑色で、花は横を向きますが、ニガカシュウの花は花序の先の方を向きます。
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これも白。
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これは紫色。
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雄花のアップですが、花を正面から撮すのは難しそうです。
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葉柄の基部にひれがあり、また茎を抱いてますが、これがオニドコロには無い特徴のようです。
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もう少ししたら花も咲き揃うでしょうから、もうちょっと賑やかな感じになるでしょう。
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場所も分かって比較的近いので、少し経ったらまた確認に来たいと思います。雌花も探してみたいです。

 

ウスギナツノタムラソウ(2021/6)

コンディションが悪そうな場所を避け、いつもの場所にウスギナツノタムラソウの様子を見に行きました。

 

早々に、そこそこ綺麗な個体に出会えました。

 

ウスギナツノタムラソウ
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さらに水の流れに沿ったエリアを探していて、ふと気付くと蠢くものが視界に…

 

えっ、ここにいるの?

いままで何年もここでは気配を感じたことが無かったのですが… ヤマビルです。
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見回すと、3匹が私に向かって近づいてきていました。

 

でも、水には入ってこないようです。水流の先の中洲のようなところに渡ると、対岸の水際までは来ますがその場でウネウネするばかりでした。

 

その後はヤマビルの警戒をしながら探索を楽しみました。

 

しかしその後はなかなか綺麗なのが出てこない…
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お、これなんかは綺麗ですね。
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少し見上げるように花のアップ。
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薄暗い中に少しまとまって咲いています。
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とりあえずヤマビルの被害には遭わずに探索を終えることができました。

 

 

ヒナノシャクジョウ(2021/7)

花散策をしていたら、ひょんなことからヒナノシャクジョウの自生地を教えてもらえることに。ちょうど開花中らしく、ワクワクしながら現地へ向かいました。

 

ヒナノシャクジョウ

ありました♪
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一昨年見た別の場所のヒナノシャクジョウは開花状態の株を見ることはできませんでしたが、今回は咲いている株がいくつもありました。小さすぎて構造が分かりにくいですが、どんな構造なんでしょう?不思議な花ですね。