別の花の探索を目的に訪れた南紀ですが、先ず移動中の天気からして予想外の雨模様で、現地に近づいても山々はガスに覆われています。しばらく逡巡したものの、結局、初見の花に出会える可能性は低いものの林道沿いの花を観察することにしました。
少し幅の広い場所に車を停めては道沿いの花をチェックしますが、やはり想像の範囲。アケボノソウが所々にあって、ある個体の前で枯れ枝か雑草が邪魔だなと思って視線を上げると…
あれ?これって、クサヤツデ?マジか!
ここ数年会いたいと思ったクサヤツデが、そこにありました。多くの花を付けますが、地味な小さな花なので、近くで見ないと見逃してしまいそうです。
クサヤツデ(草八手、キク科クサヤツデ属)
3本の茎が密接していて、絡まっていました。紫褐色の花は咲いていても分かりにくいですが、丁度咲いていました。
クサヤツデの葉
花よりは葉を探す方が見つけやすそうです。
クサヤツデの花
ここから花のアップを幾つか。
花弁の付け根にある滴は、雨滴ではなく、蜜だそうです。舐めると甘いとのことですが…
飾りの付いたダーツみたいな感じ?
花弁は5枚でキク科にしては少ないですが、捻れながら反り返ります。
雨が上がって、少し明るくなりました。
ここには6個体が花をつけていましたが、他には見付かりませんでした。
この日、他の場所も含めて観察した花です。
この花はラン科だと思いますが…何でしょう?ツレサギソウ属のように見えますが、非常に気になります。細長い葉が付いていました。来年への宿題です。
タカクマヒキオコシ
まだ咲き始め、しばらく楽しめそうです。
アケボノソウ
今回クサヤツデに出会えたのは、アケボノソウのお陰です。
アキチョウジ
ヒメジソ
キク科シオン属は難しい…
当初の目的は果たせませんでしたが、予想外の出会いにかなり満足して帰途につきました。