湿地の春(2021/4)

例年だと湿地の植物観察は5月末以降なのですが、今回は少し早い時期の訪問です。

 

開けた場所に、ハルリンドウが日差しを浴びて多数開花していました。

 

ハルリンドウ
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フデリンドウも春に咲きますが、ハルリンドウには根生葉があります。また、フデリンドウは一本の茎から複数の花が付く感じですが、ハルリンドウは根生葉のところから分岐して茎を伸ばし、それぞれの茎に一つずつ花を付けるように見えます。
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ヒメハギ
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色の濃いハルリンドウ
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ここでしばらく登りや藪のアルバイトを経て… 再度湿地に。

 

シハイスミレ
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赤紫のハルリンドウ!並ぶと違いが分かりますね。
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そして!今日の主役!

 

ヘビノボラズ
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ヘビノボラズと言いますが、この葉の模様が蛇っぽく見えてしまうのは私だけ?
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ずっと前に早池峰でヒロハヘビノボラズを初めて見て、ヘビノボラズというのがあるなら見てみたいと思いました。ようやく出会うことができました。

 

名前に似合わず、黄色い花は可愛い印象です。名前は、茎に鋭い棘があり蛇でも登ることが出来ないほどというところから来ているそうです。
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花を拡大。

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参考までに、去年撮影したメギの花です。同じ属なので、似ています。

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ヘビノボラズは、東海要素植物群の一つとされているようです。
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観察し終えて車に戻るとき、予想外にスミレとカナビキソウが咲いていました。

 

スミレ
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カナビキソウ
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咲いていた花の種類は少なかったですが、ハルリンドウだけは大量に見ることができました。